鈴木ゴム株式会社

ゴム製品の原材料を素練り・混練りを行う工程です。
素練り作業は主にゴム分子に機械的せん断力を加え、可塑性を向上させることをいい、混練り作業は文字通り各種配合剤を添加し、均一に分散するよう混ぜ込む工程です。主に「オープンロール」という機械を用い、原材料を対流させ配合剤を混ぜていきます。
この工程がすべてのゴム製品を生産する上で最初の作業であり、最も重要な部分でもあります。小規模のゴム工場では、この工程を経た原材料を購入・使用していることが多いようですが、当社ではお客様のニーズに合わせて独自の配合設計から実施しています。
すべての原材料において、キュラストデータを採取・比重確認・テストピース硬度確認を実施、配合異常がないか厳重にチェックし、ロットNoを添付、トレーサビリティーが取れるような形で次工程へ引き継ぎます。

ゴムと金属の複合品（ゴムローラー・防振ゴムなど）を生産する際、金属部分に接着剤を塗布します。手塗り・スプレー塗布等、部品形状や数量によって方式を使い分けています。この接着剤の選定にはゴム材質の違い・金属素材の違いを見極めるためのノウハウが必要になります。
これまで当社ではゴムと金属の接着加工に５０年以上携わってきました。お客様が求める接着強度・仕上がりの確かさなど、常に好評を得ています。
金属表面の下処理、非塗布面のマスキング処理、接着剤塗布後の生産管理等は当社が得意としている工程でもあります。
接着強度に関しては、ロット毎に強度試験を行い、スペックを満たしている事を確認の上、次工程での生産に入ります。

いわゆる「加硫」と呼ばれる工程です。精練で出来上がった原材料を必要な寸法、重量に裁断し、金型に充填して熱と圧力を加えます。この状態で５分～６０分（材質や形状、硬度によって時間は異なります。）金型をプレス機に保持します。この保持する時間を「加硫時間」と言います。この点がプラスティック成形とは異なる部分です。
プレス成形以外に「加硫缶加硫」も行っています。この方式では生産品目にある程度の制限はありますが、基本的には金型が不要になります。現在はこの方式で重機メーカー向けに耐圧ホース、印刷機メーカー向けにゴムローラーを生産しています。
「加硫」は現在では少数派ではありますが、「架橋」とも言われ、これはゴム分子同士を硫黄などの配合剤で「橋渡し」しているような分子構造になることから由来しています。

ゴムローラーの表面を研削していく工程です。金型成形だけではだせない微妙な寸法・表面精度を加工します。ゴム材質や硬度、ゴムローラーの用途等でも表面精度が変わってきます。当社では円筒度・外形寸法など１/１００mm台の精度で生産しています。
用途によっては表面を「像肌」に加工したり、クラウン形状を付けたりといった加工も可能です。また、研削盤も最新のNC研削盤を順次導入するなど、品質アップ・効率アップにも積極的に取り組んでいます。

研磨加工以外の仕上げを行う工程です。金型成形したゴム製品は、大小様々な「バリ」（ランナーと呼称するメーカーもあります）と呼ばれる金型の継ぎ目、割れ目または注入ゲートに発生する余剰部分があります。この余剰部分を丁寧に取り除いていきます。
デリケートな製品などは、手作業で各種工具を使いバリを取り除いています。
中には、窒素ガスを使い、冷凍バレル（ビーズショット）で一度に大量処理するものもありますが、大半は手作業で行っており、工具の使い方によっては、この時点で不良品にしてしまうケースもあるので、根気と集中力が要求される工程でもあります。

主に、一般工業用部品を取り扱う検査1係と、ゴムローラーなどの研磨加工品を取り扱う検査2係があります。
双方とも、各製品を出荷する前の最終品質確認を行います。お客さま毎に要求される品質、状態も様々なので、常に最新の注意を払って作業しています。
また、梱包・出荷も行っており、梱包も品質のうち、との考えの下で作業しています。
数量確認の作業にはカウンター等での確認はもとより、製品ごとに専用のラック・ケースを用いる事により誤認防止に役立てています。

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